鬼部長の素顔


ずっと、二人をつけていた
二人は楽しそうに話していて
仕事の話も、英会話の話も
聞き取れないけど、話をしてる


……なんか…なんだろう。
充の隣にいる男性は
やけに充に触れて話す

充は嫌な顔一つしない
逆に……嬉しそうだった



そして、ある事に気がついた
この先って……ホテル街だ



「まだ、間に合うよ?終電乗らなきゃ」


行き交う人の中に
そんな声が聞こえて、我に返った



終電っ!!


私も逃したら帰れない。
ヤバイと思ったら、充を見失っていた



……大丈夫だよね?
だって、充……私にキスするし
抱きしめてもくれた
エッチだって……したもん


私は自分に言い聞かせて、来た道を戻った
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