【完】ぎゅっとしててね?
あっという間に芙祐ちゃんの家の前。



「ありがとうね。今日は本当にごめんなさい」


芙祐ちゃんはぺこりと頭をさげた。



「こっちこそ。それよりお父さん怒ってるんじゃない?一緒に謝ろうか」



「んーん、大丈夫。いつも結局はパパってあたしに激甘だから」



「ははっ、そうなんだ?」



確かに愛されてそうだもんね。




「いつも送ってくれてありがとうね。いつかあたしも慶太くんち見てみたいなぁ」



「俺の家?学校からすぐだよ」



「そう言ってたね。行ってみたいな」



「いいよ。来る?」



「ほんとー?近いうちにお邪魔したい」



無邪気な笑顔。
ふわりと揺れる長い髪。



「じゃあまたね」



手を振って、家に入っていく芙祐ちゃんを見届けた。


家に来るって。


ん?そういうこと?


……早くね?



恋愛経験豊富な芙祐ちゃんだし。


このくらいの期間でもいいのかな?


俺は大歓迎だけど。







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