【完】ぎゅっとしててね?
先に近づいたの、芙祐ちゃんだからね。


ソファの背にもたれかけさせて、キスをおとす。



「……ん。慶太くん」


さっきより赤くなった頬に触れて


「可愛い」


って耳元で言うと、


「どきどき、するから」


って、芙祐ちゃんが逃げようとする。


残念でした。



「逃がさない」



片手でぎゅっと両腕を捉えてから、何度も唇を重ねた。
どんどん芙祐ちゃんの抵抗が弱まっていく。



「……甘」


唇に移った芙祐ちゃんのグロスを親指で拭った。



「慶太くんのばかぁ……」



俺を見つめる潤んだ目、赤い頬。







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