【完】ぎゅっとしててね?
頭の中、整理するとか。
そんな経験今までなかった。



だれかを好きになるって
もっとシンプルなことじゃなかったっけ。




桜も満開になったころ。
お花見とライトアップに行った。



「芙祐ちゃん」



いつも通り優しい声で。
暗がりと人ごみにまぎれたあたしたち。




慶太くんは久しぶりにあたしにキスしてくれた。



「大好き」


あたしは毎日伝えてる。


慶太くんを不安にさせちゃ、絶対ダメ。


ヤヨのことが頭をよぎったら、
「アーアーアー」って頭の中で叫ぶようにしてる。



♡




普通科。理系、大学進学クラス。


今日は数学の倍以上、
英語の宿題がいっぱい出た。


放課後は英文科に行って慶太くんに質問攻め。



「ありがとう。よくわかった」


ていうか、ネイティブ。
当たり前だけど英語ペラペラ。
もう本当に聴き惚れたから。



勉強道具を片付けて、今日も一緒に帰る。



廊下を歩きながら、
将来のこと話してみたり。
受験生っぽい。



「芙祐ちゃんは何学部に行きたいの?」


「恥ずかしいから内緒」


「恥ずかしい学部なんかないじゃん」


「だって落ちそうだし。慶太くんは英……」


文に、行くの……
って聞こうとしたとき。




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