好きとか絶対ありえへんっ

「クラスの奴らには、俺から連絡しとくから今日は帰ろ」



「うん…」



あたしは拓人の後ろについて行った



拓人の隣に並んだら、多分心臓のドキドキが止まらんから、拓人の斜め後ろを歩いた。



帰り道はずっと無言で


ゆっくり歩いてくれるのも、斜め後ろにおるあたしに横に来いって言わんのも、車道側を歩いてくれるのも、全部全部拓人の気遣い。



「あけましておめでとう。」



「あ、うん…


あけまして、おめでと。」



家の前に着いた時、拓人があたしの方を向いてそう言った




「じゃーな」



「あ、うん、ばいばい…」



この日はキスのことを思い出して、なかなか眠りにつけなかった。
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