同居ノススメ

高木 裕太【たかぎゆうた】

「おはよーございますー
てっ・・・店長?」

と俺の顔を直視しながら
固まってしまった。

そんな奴にお構いなしに
指示を出す。

「おはよう、早く仕事に
取り掛かれよ。タグ付けとか
まだ細かい仕事が残ってんだろ?」

と言うと

「てっ・・・てって・・
てんちょう・・てて・・・」

「なんだよ?」

俺は高木を横目で
見ながら、仕事をすすめる。

「ツヤツヤ・・ハリが・・」

「だから、何が?主語がないだろ。」


「えっと・・店長の・・お肌が・・・
何があったんっすか?

やっぱりヒアルロン酸か・・なにかっすか?」


「なんだ、それ・・
特になんもしてない」

「はあ・・・そうすっか・・・」

と怪訝そうに見てくる高木。


その後も次々と
出勤してきた従業員に
好奇の目を向けられた慎太郎。

コソコソと密かに話される声を
無視しながら
商品チェックをしていた。
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