同居ノススメ

「それで・・・
極まりない恥ずかしさの最中
申し訳ないんだけど・・・

桃って、
スマホの着信、音にしてないの?」
と聞いてみると

「えっ!?あれ?」と

慌てて慎太郎の腕からすり抜けて
スマホを探しに行く桃。

「あぁ!あらら!こんなトコに・・
おっ!?うわっ!

着信とメールが・・こんなにいっぱい。

誰からだろう・・・って、

あらら!ごめんなさい。
って、ん?昨日から!?」

と慌てている様子の桃。

ラインと着信の大半が
きっと慎太郎からのものだったのであろう。

そして昨日から
全く気づいてもらえていなかった
スマホの存在。

「桃・・
携帯はもう少し気にしようね。
俺が心配しちゃうから・・・」

と言うと

「ごめん!
ほんとごめんなさい。

ちょっといろいろあって、
音にしてなくて・・・
これからは、気をつけるね」

と、
慎太郎がテーブルに目を向けると

カラフルな色画用紙で作られた
動物たちが並んでいた。

「おお!
まさに保育園って感じだな。
しっかし、上手いこと作るんだな」と
感心していると

「慣れだよ、何年もやってると
こういうのも慣れてくるんだよね。

さ、丁度終わったところだから、
片付けて、お昼でも・・・って、
その連絡をくれてたんだよね、
ホントごめんね。」

と畳み掛けてくるように話す桃。
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