エリートな彼と極上オフィス
毎日磨いてる。

不衛生キャラになってしまった気がして、悲しさに一瞬レスが遅れたところに、続けて先輩から届く。



【心配させんな】



痛みのせいで縦になっていられないので、ベッドに寝転がって、携帯を眺めた。



「はは」



自然と笑いが漏れる。

ね、かっこいいでしょ、この人。



【たまにはいいじゃないですか】



少し考えてから、そう送信すると。

チッ、チッ、と時計の針の音を何度か数えた頃に、返信が来た。



【たまにじゃないから嫌だ】



おお…。

これが、キュンとするってやつか。

この胸の、熱いような痛いような、引っ張られる感じが、噂に聞く、あれか。


いてて。

喉からお腹のあたりまで、火が灯ったように熱くて、もう虫歯が原因なのか心の問題なのかわからない。


好きですよ、先輩。

もう言わないけど、きっと変わらないから、できたら覚えててください。

それで申し訳なさから、たまに私のこと、大事だって言ってください。


私はそれを楽しみに、日々精進しますから。

なんちゃって、それがなくても頑張りますが。



なんて返信しようか考えているうちに眠ってしまったらしく、翌朝出社すると、先輩に怒られた。

変なところで会話を終わらせるな、と。


そう言った先輩の顔は、少し赤かった。




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