徒然なるままに、短歌部





さっきも言ったけど、放課後。




この時間になぜ私が部室へ行かずにこんなところで黄昏ているのか。理由は、先日の文芸部の部室での出来事だ。




『私の短歌文集が1000冊売れたら、文芸部に復帰する』




これは、サラダ先輩の言い出したことで、戸松先輩は、それを快諾した。




というわけで、私は無条件で短歌集を作らなければならなくなり、こうして屋上で黄昏ながら短歌を考えている。




短歌のルールは、季語なしの、五、七、五、七、七。




五、七、五なら何とかなるんだけど、その先の七、七がどうもうまくいかない。




『コーヒーと煙草の匂い混ざり合う……』




これで五、七、五。




でも、この先が思いつかなくて、ずっと考えている。





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