フォンダンblood

茉鈴とすずな

ガラガラガラ…

1ーCの教室の扉を開けると、私は無言で自分の席__窓際の一番前の席に着いた。

「パチッ」

誰かのピンが外れる音がした。

教室に居る人の視線で、ピンを外したのはクラスでも派手な有島茉鈴(ありしま まりん)だと分かった。

クラスの委員長になり損ねたので、私を憎んでいる馬鹿だった。

今だって、ほら。

もうピンを着けなおして、スマホをいじっているもん。

校則違反なの知ってるだろうに。

先生がいないからってさ…

こんなんだから委員長になれないんだよ!

散々茉鈴に暴言を吐くと、私は机に向かい、次の中間の勉強を始めた。


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