先生だって遊びたい
今日の健康診断は3年生で女生徒達は篠原さんの事を気にしているようでありました。

「先生、篠原さんインフルエンザなんでしょ?」

「そうよ、時期外れに可哀想にね?あなた達彼女の部屋には行っちゃダメよ感染ると(うつると)いけないから、もうすぐテストでしょ?気を付けてね?」

光浦先生達とは時期外れのインフルエンザと言う事にしようと話は出来ていたのであります。
妊娠初期の中絶手術は時間も短く当日に退院は出来るが、出来る事なら暫くは安静にしていてほしい。
それに精神的にも時間が必要であるだろうという事でインフルエンザなら2週間ほど休んでも疑われる事はないからである。

「篠原さんインフルエンザだと暫くは授業出れないよね?今度のテストの順位下がるんじゃない?」

「じゃ私も頑張れば1番取れるかな?」

いつの時代も人の不幸を喜んだり人の足を引っ張ろうとする人は居るもので嘆かわしい事であります。

「こらこら人の不幸を喜んでないで、終わったらさっさと教室に戻りなさい」

「はーい」

女生徒が終ると少し休憩を取り今度は男子生徒の番となる。
昨日の2年生の男子も大変だったが3年生となるともっと大変なのである。

「先生、女子の平均バストっていくつ?」

「Aカップ?Bカップ?Cカップ?どれが多いの?もしかしてDカップ?」

「ねぇ先生は何カップ?」

 (何考えてるんだこいつらは…)

「先生、結婚してるの?あっしてないから寮に居るんだっけ?」

「彼氏は居るの?」

呆れているところへ北島先生が入って来たのであります。

 (助かった早く連れて帰ってくれ!)

「コラー!お前らふざけた事言ってないで終わったらさっさと教室に帰れ!で、彼氏は居るの?」

 (こいつもかぁ?…アホ!)

「お前も帰れー!!…」

「ヤバイ、怒らせたお前ら逃げるぞ!」

北島先生は生徒と一緒に逃げる様に保健室を出て行った。
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