直線の距離ー偶然の再会ー
「そう、だったんだ…。おじさんには会ってないの?」

「うん。一度も。
でもいいんだ。お母さんが幸せでいてくれるなら、あたしも幸せだもん。」

「ねぇ亜紀。無理して笑うことないよ。」

「無理してないよ。あたしは大丈夫。」

「俺が大丈夫じゃないの。だったらそんな顔しないで。」



表情は明らかに曇っているのに強がる彼女を見ていられなかった。



「…っでも、ひろに話したこと、本当に良かったって思ってる。」

「俺は何も…」

「ううん。元気でたもん。ひろ、ありがとね。
じゃあ、そろそろ帰ろうかな。」

「送るよ。」

「うん。
あ、店長さん。ココア美味しかったです。ごちそうさまでした。」



ペコリと頭を下げる。



「良かった。またおいで。」

「はい!」



モヤ…



「…。亜紀、行こ。」

「またのご来店お待ちしてます。」



モヤモヤした気持ちのまま喫茶店を出た。

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