時にはケダモノくんなのです
五十鈴君に引っ張られながら思う。
なんでこんなに優しくしてくれるんだろう…
体と体の距離は近いのにな…。
チラッと私の腕を掴んでる五十鈴君の手を見る。
やっぱり手は男の子の手だ。
私より大きくて、でも綺麗で…。
もし私が…
手を握ったら五十鈴君はどんな反応するんだろう…。
びっくりした顔を私に向けるのかな…。
……やっぱり…私、五十鈴君のことが好き…。
でも気持ちを伝える勇気なんて私には…ない……。