猫柳の咲く季節に


………え?


どういうこと?


「…じゃあまた、あの公園で」


コツコツと音を鳴らす革靴が小さくなってゆく。


柏木くんの背中に寂しげを感じる。


『友だちにはなれない』


そう言われた。


なんで…?どうして…?


ずっと友だちだと思っていた。


だけど、それは私の勘違いだったのかもしれない。


またあのときみたいに傷つけちゃったのかなぁ…


教えてよ、柏木くん…


私はただそこで立ちすくんでいた。


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