猫柳の咲く季節に


「今回は、主に3つの場所について紹介するつもりなので、2人ずつで分担していきます」


『2人ずつ』という言葉に、希美ちゃんの目がギラッと光る。


「実は、このペアは指定されていて…」


書類を見ながら、ホワイトボードにそれを書いていく。


「えっ…」


隣を見ると、そう小さく声をもらす希美ちゃんの姿があった。


それも、なんとなく分かる気がする。

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