猫柳の咲く季節に
隣にいると分かる…
入谷くんも背が高いんだなぁ、って。
すそを折って上げたズボンとか、黒く光る腕時計とかに男らしさを感じて、柏木くんとは何か違う緊張感がある。
「どうした?永瀬」
入谷くんを見ていたことが気づかれたみたい。
「ううん、なんでもないよ」
「ならいいけどさ。もう着いたよ、2-3!」
指を指した先は、かなりの行列ができていた。
エプロンを着た、店員さんらしき先輩は、最後尾で、『30分待ち』と書かれた張り紙を掲げている。