自殺列車
いつからだろう、こんなことになってしまったのは?


小学校低学年の時まではまだ幸せな日々を送っていた。


みんなと変わらない幸せな家族だった。


でも……あたしが4年生になった頃、父親が外に女を作って出て行ってしまったのだ。


それがキッカケで、すべての幸せは崩壊していった。


母親はいつからか、父親が家を出たのはあたしのせいだと言うようになった。


あたしはそれを否定したけれど、否定すればひどく殴られた。


翌日は頬が腫れあがり、学校に行けなくなるくらいにだ。


あたしはそれが怖くて、離婚したのは自分のせいだと自分から言うようになった。


その度に母親は憎々しい顔をあたしに向け、あたしを狭い部屋に閉じ込めていた。


電気もつけられない。


窓も閉めることが許されない。


そんな部屋の中、小学生だったあたしは、膝をかかえてずっと我慢をしていた。


恐る恐る顔を上げると、そこにはあたしを見下ろす母親がいた。


母親は濃い化粧をして、派手な服を着ている。


男の人に捨てられないためには着飾るしかないの。


口癖のように、そう言っていた。


「お前のせいで離婚したんだ!」


母親はそう怒鳴り、あたしの頬をぶつ。


「ごめんなさい! ごめんなさい!」


あたしは何度も謝り、泣き叫んだ。
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