自殺列車
「嘘……だろ……」


唖然としながら前へ前へと進んで行く俺。


何両も何両も先に進んでも、俺たちがいる。


さっきまでの自分たちと同じように混乱し、泣き叫び、血にまみれた状態で苦しんでいる。


「嘘だろ!! なぁ!? これ、なんかの冗談だよな!?」


俺は叫び声を上げ、車掌にすがりつく。


「この償いは49日間続く」


「49日間……?」


「ここは生と死の間の空間。あの世へ行く49日間の旅の中で繰り返し償いをしてもらう」


「な……んで……。償いってなんだよ! 俺たちが何をしたって言うんだよ!!」


「それは、見る方が早い」


そう言うと、車掌は俺を見下ろしたのだった。
< 164 / 222 >

この作品をシェア

pagetop