海色の恋、甘い時間
「凄いじゃん!」
「お、おはよう……!」

うみちゃんにお礼を言って、勇気を貰ったあの日から。
わたしは毎朝、苦手な女子グループに朝、挨拶するのを日課にしている。

「はぁ?」

「桃瀬さんに挨拶されても嬉しくないんですけど~」

最初は怪訝な顔をされたり、やっぱり意地悪を言われたりした。
心がまた、折れそうだった。

「急に無理しなくていいし、行くならついていこうか?」

うみちゃんがそう言って、心配してくれたけど。

でも……自分自身で頑張るって決めたから。
いつまでもうみちゃんにべったりじゃあ、認めてもらえない。
そう、思うから。
< 119 / 160 >

この作品をシェア

pagetop