1人ぼっちと1匹オオカミ(番外)

「まぁ、昔話もこの辺にして…」

「ちょっとまったぁ!!!!」

 突然割り込んできた声は、さっきまで爆睡していたはずの俊也で、剣人が押しのけられる。

「俺の話がまだ残ってんだろ!!」

「うっせぇ!!」

 あ~あ。剣人にひじ打ち食らって倒れた俊也は床に転がった。

 遠慮なく笑わせてもらう。秋空くん以外笑ってた。

「あきくん、いつものことなので笑っても大丈夫ですよ」

「いや、完全に今の入っただろ…」

「秋空、気にすんな。こいつだからやった」

「気にしろ!!医者が患者作ってどうすんだよ!!」

「あ?俺が医者だからやってんだろ。重症にならない力加減と位置で最もダメージの入る場所狙ってんだぞ」

「それ1番危険だからな!!!」

 剣人と俊也のこのコントはいつものこと。でも、確かに初めてみたら引いちゃうかもね。

 俊也は諦めたのか、開いていた場所にあぐらをかく。
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