夢のかけら
夢のかけら



ある時わたしは、夢のかけらを拾った。



たったひとつのきらきらひかる小さなかけら。



そっと手のひらに乗せて、眺めているだけで楽しくて


わたしの魂が喜んでる感じがした。





きらきら輝くひとつのかけら。






どうしてあの時拾ってしまったんだろう。



拾わなければ、こんな苦しい思いなんてしなくて大丈夫だったのに。




あるいはもっと別のかけらだったら、こんな厳しい道にならなかったのに。







わたしの拾った夢のかけら。





「女優さん」






響きだけでわくわくしちゃう。







「女優さん」






になった自分のこと、想像するだけで楽しくなる。







なんの根拠も自信も実力も


なんにもないのにたまたま見つけてたまたま拾った。







拾ってしまった。




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