鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「委員長、今年こそメイド喫茶しようよ!
メイドアンド執事喫茶!」

高橋が手をあげてそんな提案をしだした。
こいつはいつも、こんな調子で思ったことをすぐ口に出す。
それを聞いて、副委員長はひとつの提案として黒板に書き出し、クラスもざわざわとし始めた。

メイド喫茶か、いいね、とか。
メイド服一度は来てみたい、とか。
瀬田君がタキシードとか、お客さん増えそう、とか。

「あ~、じゃあ、それで良いと思う人、挙手」

クラスメイト達が一斉に手を上げる中、上げない人物を2人見つけた。
むっと腕を組んでいる瀬田と、居眠りをしている立花だ。
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