鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
しばらくして、瀬田君が立花さんの手を引いて戻ってきた。
すっごい嬉しそうな顔で。

「じゃあ美空、これからデートだ。
今日はショッピングな。
お前の欲しいもの、買ってやるからな?」

とか何とか、ウキウキと言いながら。

手を引かれる立花さんの顔は真っ赤だ。
ああきっと、瀬田君の望む言葉を言わされたんだな、と、理解した。

「う~……。
瀬田の、バカ……」

立花さんが小さくそう、呟いて瀬田君を睨んだ。
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