鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
1年生・秋

わたしの居ぬ間に?(鈴木ありさ)

「久しぶり、美空!
来たわよっ!」

「ありさ、久しぶり~!
いらっしゃ~い!」

今日から2学期。
久しぶりの学校、久しぶりに会う親友。
わたしは夏休みの話しでもしようかと、お昼休みに自分の弁当持参で、美空のクラスを訪ねていた。

「よう鈴木、新学期早々、来やがったな?」

「あ~ら、瀬田君もお久しぶり」

まるで二人の時間を邪魔するな、とでも言いたげな瀬田君に、わたしはにやりと笑ってみせた。
いつもいつも二人っきりだと思ったら、大間違いよ?
わたしだって美空と一緒にお昼したい時だってあるんだからね?
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