腐男子くんと腐女子ちゃんの秘め事
◆プロローグ



 人は思いもよらぬ衝撃的なことを目の前にしても、どうしてこんなにも冷静でいられるんだろう――。



 私の右手には、あったはずの茶色の紙袋は姿を消したかと思えば目の前に倒れている。


倒れた紙袋からは有り得ないほどの雑誌と漫画がばらまかれていた。


しかし、普通の漫画ならまだしも目の前に広がる雑誌と漫画の川の全ては“BL”同人誌と“BL”漫画だ。


 これらが示すことは、私が“腐女子”であること、誰にも知られてはいけない秘密を自らばらまいてしまったということ。


 これは大惨事だ――。
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