溺愛レンズ



そんな佐伯を見送って机の周りを見渡すけど、やっぱりファイルが落ちてる事はなくて




「はぁ…」




思わず大きな溜め息が口から漏れては止まらない。




一体何処にあるんだろう…探さないと…




とりあえず部室に戻ろうと思い教室の出入り口へと足を向けると



「なぁ、やっぱお前何かあったろ」



そこには教室の扉からこっちを見ているさっき帰ったはずの佐伯。




「え!え?何でまだいるの?」




だってさっき帰ったよね?帰ったというか部活に戻っていったはずなのに。




「やっぱ気になって戻ってきた、様子変だったし」




佐伯とは特別仲が良いってわけじゃない。

彼はどちらかというと目立つグループの人で、私は一般的グループの人間だ。




中学の時から凄くモテていたのが印象的で「ヤンチャそうに見えて以外とクールで、部活頑張ってるところとか超良いよねー!」って隣のクラスの女の子が言ってたのを聞いた事もある。




だからそんな佐伯が、私の様子が少し変だった事くらいで部活から戻って来たのが以外で驚きで…佐伯からしたら何でもない事だったとしても…中学が一緒だったけど関わっていなかった私からしたら本当にびっくりで




「写真を…無くしたの」




唖然とした頭の中でポロリとそう口にしていた。





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