protect you〜守るべきもの〜



ヒラリと横に飛んだ銀髪は、せせら笑うような表情を浮かべてボキボキと指を鳴らす。



「お前はホントに手が早ぇなー。
冷静になるって言葉を知らねーのか?」


「ッ、テメェだけには言われたくねぇ!!」


「あ、それ僕も同感~」


「は!?おい真浩、俺めっちゃ冷静だろ!」


「どこが~」



完全に油断して榊と話す銀髪。


舐めてんのか?



「そんなくだらねー茶番、後でやれ!!」


「おっと、あぶねー」



苛立ちを込めた回し蹴りも、避けられ。


俺のイライラは倍増する。



「ふざけんな...ムカつくんだよ!!
何でお前ら俺に構うんだよ!!」


「ムカついてんのはこっちなんだよなー。
あんな事言われたしさ?」



そう言う銀髪の顔は、どう見てもムカついてない。


バカにしてる...

バカにしてやがる。



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