ライ・ラック・ラブ
あぁ、彼の笑顔を見ると、本当だと思えるし、心から落ち着くことができる。

「それよりお嬢様、お時間の方は大丈夫なんですか?」
「あっ!そうね、そろそろ行った方がいいかもしれないわ」
「では行きましょうか」
「はいっ」

私たちは、二人並んで、車がある方へと歩き出した。

「春花お嬢様」
「はい?」
「とてもキレイですって、さっき言い忘れてました」
「…あ、そう?」
「はい」

端的にそう言った佐久間さんは、自分が思った本心を言っているんだ…。

それがとても嬉しかった私は、車のドアを開けてくれた佐久間さんに、笑顔で「ありがとう」と言うと、サッと車に乗った。

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