ライ・ラック・ラブ

私の名前は加納春花。
加納家の長女として、この世に生まれた。

父が興した事業が成功している事もあり、加納家はかなり裕福な暮らしをしている方だと思う。
屋敷では、清掃や料理といった家事をしてくれる女性や、庭の手入れをしてくれる男性が、常に数名働いてくれている。
彼らは住み込みではないものの、いつも屋敷と庭を綺麗にし、美味しい料理を作ってくれて、私たち4姉妹を可愛がってくれる。

私が16、末の妹の冬美が10歳のとき、母が亡くなった。
それ以来、お手伝いの人たちは、ますます私たちを可愛がってくれるようになり、父はますます仕事に没頭するようになった。

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