カリスマ社長に求婚されました
次の日、優一さんとの同棲話はトントン拍子に進んでいき、私の必要な荷物を優一さんのマンションへ運び入れることになった。

元々それほど荷物は多くなかったこともあり、一日もあれば運び終えるにはじゅうぶんで、ウォーキングクローゼットには、私の服が仲間入りした。

それにしても、私がこんな『超』がつく高級マンションに住むことになるなんて、まったく想像もできなかっただけに、やっぱりどこか落ち着かない。

ソファーに座ってくつろいでみても、キッチンで朝ごはんを作ってみても、しばらくは優一さんのマンション生活に慣れそうにもなかった。

「ごめんな、茉奈。自分から同棲を誘っておいて、日曜日は仕事とか……」

朝ごはんを食べ終えたあと、優一さんが申し訳なさそうに言ってきた。

「ううん、気にしないで。週末でも、仕事が入ることは分かってたことだから」

ショップは週末でも営業しているのだし、ましてやニューヨークにも店舗があり、週末どころか夜中にだって緊急の連絡が入ることもある。

それは、この二ヶ月近く一緒にいて、ちゃんと理解しているつもりだった。

優一さんは早々にスーツに着替えると、ネクタイを締め、側にいる私にキスをした。
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