カリスマ社長に求婚されました
と考えてみたものの、どうすればいいのだろう。

唐突に優一さんにお願いしても無理だろうし、ましてや彼の力は借りたくない。

だから、挑戦するなら公募で……と思うけど、そもそも、ここの人事権は誰が持っているのか。

優一さんだと困るかも……。

「なに、ブツブツ言ってるんだ？」

「ゆ、優一さん⁉︎」

いつの間にか優一さんが入ってきていて、背後から顔を覗き込まれて驚いた。

「真剣に考えごとしてたみたいだけど、仕事のこと？」

優一さんにしては珍しく、口調が嫌みっぽく意地悪い。

もしかして、距離を置きたいと言ったことを、まだ引きずっているとか……？

と思ったら、軽々しく口にしたことを後悔する。

「そう、仕事のことよ。それより優一さん、新作発表会の件なんだけど……」

優一さんに余計な心配をかけたことに罪悪感を持ちつつ、ショップの店員をやってみたいという、はやる気持ちも感じていた。
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