カリスマ社長に求婚されました
「実は、今夜のパーティーのスポンサーがellなんだよ。だから、アクセサリー類が提供されてるんだ。茉奈ちゃんさえよければ、つけてみたらいい。それとも、ellは見たくもないかな?」

「いえ、そんなことはないです。むしろ、感動しました」

このパーティーのスポンサーがellで、それもアクセサリーが提供されているだなんて、運命めいたものを感じる。

和也にフラれたことを思い返せば返すほど、涙が溢れそうになるけど、ellをそれだけでの思い出にはしたくない。

キラキラと輝くジュエリーを眺めながら、切なさと感動と複雑な思いが交錯した。

「じゃあ、これはオレがつけよう。茉奈ちゃん、前を向いて」

「えっ? 相良さんがですか⁉︎」

それはかなり恥ずかしく、うろたえてしまう。

意味もなく目をキョロキョロさせていると、相良さんが優しく私の肩を掴んだ。

「ほら、前を向く。これは、オレがつけてあげたいから」

「は、はい……」

顔が赤くなっていくのを自覚しながら、私はゆっくりと相良さんに背中を向けた。
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