カリスマ社長に求婚されました
自分に自信がないとか、それは私自身の問題で、優一さんを巻き込むことじゃなかった。

もっともっと、優一さんの想いを信じよう。

こんな風に私を追いかけて、守ってくれたのだもの。

もういいや……。

「茉奈、そのことなんだけど、頑張ってみてもいいと思う……」

「えっ⁉︎ でも、ずっと反対してたのに。私に気を遣ってくれてるなら、本当にいいよ?」

突然賛成してくれるなんて、どういう風のふきまわしだろう。

不思議に思っているうちに、車はマンションへ着いた。

結局優一さんはなにも答えず、さっさと部屋へ向かって行く。

機嫌はまだまだ斜めみたいだし、本気でショップ店員を受け入れてくれているようには見えない。

気まずさを感じながら、優一さんのあとについてリビングに入っていく。

すると優一さんは立ち止まり、ゆっくりと私の方を振り向いた。

「気を遣ってるんじゃない。ただ、ショップの店員はやっぱりダメだ。コミュニケーションスキルを上げる、その勉強なら賛成する」
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