傷だらけの龍に恋をした。
それでも立ち上がっては殴りかかってくる
殴りたくはないのに……
手が出てしまう
これ以上傷つけたくはないのに……
溢れる涙
殴りかかってくるゼン君に最後の一発を当
てようとしたとき
「毒犬、何をてこずっている。
一時間で終わらせろといっただろ」
そこにいたのはあの男だった
昔、父と呼んでいたあの男だった
「どうした、早くしろ。
毒犬、お前は俺の命令に従えばいいんだ」
胸ポケットに入っていた銃を手に取り
レツさんに向けた
止まることなく流れ落ちる涙