恋愛成就
第6章

専門学生

「んー…あ、今日から1人だっけ。」

静かな部屋を見渡し…呟くように放たれた言葉。自分にとっても…今日がある意味スタートだ。新生活を始めたが…やっぱり寂しい…こんな時に蓮琉さんならぎゅって抱きしめてきてくれるのに。

「…学校に遅刻はできない。」

…私としては、どんな事があっても泣くなんてできない。迷惑をかけちゃうから。それだけは避けたかった。

「…おはようございます」

…学校について、そういうと

「あー、七彩さんだよね?おはよ。」

「…うん、おはよ。」

…こういう子苦手だなぁ。
紗姫に近いけど違う…もっと性格がいい、もちろん紗姫の方がね。

「昨日の自己紹介、聞いててどうしても友達になりたかったの。」

「…どうしても?」

「うん!…ダメ、かな?」

「いや、嬉しい。ありがと…葉山さん。」

「覚えてくれたんだ!…嬉しい!!!」

…うまくやっていける自信が無いです。
帰りは蓮琉さんが来てくれるみたい。それだけが今頼りだ

「まだ、3日だもんね。何にもやることがないね」

「そうだ、ね。…そろそろ先生来るだろうから」

…ダメだ、ついていけない。
基本的な話からしていくという。これからの授業自体は楽しみなんだけどなぁ…。

「では…これで。」

…なんて言っている間に終わっちゃった。
全然集中してなかったや。

「七彩さぁん!一緒に帰ろ!」

…わ、来た。でも…蓮琉さん来るしなぁ。
どう断ろう…えっとー

「葉山さん、ごめんなさい…私、迎えが来てるんだ。」

「迎えかぁ…それじゃ、仕方ないね。また今度一緒に帰ろうね。…ところでさぁ、迎えって誰が来るの?」

…やっぱ、聞きます?それ。

「…彼氏、です。」

「ふぅん…見ていこうかなぁ!」

「え、」

「…見たいもん。」

…あー、はい。…ん?蓮琉さんからだ。もう着いたのか、じゃー行くか。

「来たんで、それじゃ。」
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