凸凹を喰え

 兎に角、この無限に浮かんでいる凹凸を全て食い尽くさないとこの世界から抜け出すことはできない。

 あの時間を見てから一瞬の後、パソコンの世界の中に入り込んだ。

 しかしここには何百年も前からいるヒトもいて、時計の無かった時代に生きているヒトもいる。

 彼らは数度デジャブを見た後、瞬きをした一瞬の後、ここに居たと言った。

 今日が何月何日か、はたまた何年なのか、はっきりとは分からない。

 ここでは個々により生活サイクルが変わっているから一概に言うことができない。

 このヒトたちがまだここにいるということは俺は一体いつまでここにいるのか。

 先はまだ遠い。

 喰う。

 これが俺のすることだ。死ぬこともできない。

 さして生きているのかも知れない。

 意味のあることもしていない。

 ただ目の前の味のないモノを喰っていくことのみ。



 23:60




 あの時間を見たことが全ての、それがこの世界で俺が居続けることの始まりだ。









【終】
< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

麻布十番の妖遊戯

総文字数/104,123

ホラー・オカルト190ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
麻布十番の三叉路に夜な夜な現れる古民家には ちょっと変わった妖が住んでいた ぼた餅とこんぶ茶を合わせてみたり おでんをかっ込んでみたり 人の世を生きながら 彷徨える霊の恨みをきれいさっぱり取り祓う。 そんなことを楽しんでいた。 そのかわりに 「死に樣を話してくれ。それを肴に話に花を咲かせたい」 三人の個性的な妖が相手にするものは 無残に殺された人の霊だった
再殺動

総文字数/13,794

ホラー・オカルト32ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
再殺動-サイキドウ-
A RUTHLESS KILLER

総文字数/12,172

ホラー・オカルト24ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
愛した女は全て、 心も体もその全てを、 俺のものにしたい。 だから、みんな、全部、残さず、 きれいに、喰ってやる。 *徐々にグロ作品と化していきますので、 あしからず* 2016.01.10……始動

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop