ブレスフル クリスマス
―18―
ガチャーン!

「すいません!!」

どうにかぐちゃぐちゃの顔を整えて
バイトに戻ったけど
休憩中のショックが大きすぎて
全然集中できず、グラスを割ってしまった。

「透子ちゃん、どないしたん?さっきから3個目やで・・・」
いつも優しいマスターもさすがに呆れ顔・・・。

「すいません・・・」
「今日はもういいから、上がり」
時間は5時、まだ1時間ある!
「大丈夫です!」
「アカン」
マスターが首を横に振って
「調子悪い日もあるわな」
私のアタマをぽんってする。

「今日はイブやし、デートのことでアタマいっぱいか?」
ちょっとちゃかすように言われたそのセリフに
合コンのことを思い出した。

アカンわ・・・
合コンなんて行けるような気分じゃない・・・・・・。

マスターに何度も謝って
言葉に甘えて上がらせてもらうことにした。

とりあえず、まきちゃんに連絡を入れる。
合コン、行けんようになったって・・・。
まきちゃんは私の異変に気付いたんか
「分かった」
とだけ言ってなにも聞かんかった。
今度、ちゃんと説明しやなアカンな・・・。
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