【完】甘い香りに誘われて 5 極道×やんちゃな女たち
深まる絆


最高顧問たちが集まるということで私は嬉しくて仕方ない。


だが役職は正直言って私にはあまり関係がない。


だから単純に嬉しくて仕方ないがその嬉しさがなかなか他の人には伝わらない。



聞いてからは指折り数えて待つほどに待ち遠しい。



なぜなら、ここに泊まるというのだ。



「この嬉しさを共有できるのは植木さんだけかな」


「植木も嬉しかねぇよ」


「だって一緒だと楽しそうだよ」


話し合いの為に来るのであって遊びに来るわけじゃないのはわかっている。


それでも朝から晩までやってるわけじゃないだろうと勝手に判断してウキウキが止まらない。


「結衣、ここにいたよ1人」



指さす先には、折り紙を折っている菫。


菫は、何度かみなさんに会っている。


そうは言っても記憶にあるのはおそらく琉の生まれた直後にお会いした時ぐらいだろう。



病院に入院中の私に


「トトロが来た」


これは、私も思っていた事だが五郎ちゃんが菫に


「おじさんはトトロだと教えたらしい」


そんなわけで菫は五郎ちゃんが一番のお気に入りだった。


今も五郎ちゃんと言うよりトトロと言った方がわかる。


菫はそのトトロに


「六、とか六兵衛」と呼ばれるが言われなくても自分だと理解して返事をする。


そしてトトロの名前が五郎と菫の中では記憶されたようだ。





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