好きでいてもいいですか?


俺は萌愛をそっと抱きしめた。


まるで離さないとでも言うように強く。


「俺、萌愛のこと嫌いになるとかありえねーから。別れたいなんて思うわけねーから。俺……萌愛が他の男と話してんの見るだけで嫉妬するくらい、萌愛のこと大好きなんだよ」



俺って、ほんとかっこ悪いな……。


そんな俺をずっと好きでいてくれる萌愛。


俺は萌愛をさらに強く抱きしめたあと、そっと離した。


そして、萌愛の目を見て、昨日のことを全部話した。


「そうだったんだ……。ごめんね、私……何も知らなくて」


俺の話を聞いた後、萌愛は申し訳なさそうに言った。


「俺も、萌愛がいるってわかってたけど、下村のこと抱きしめたし、ほんとごめんな」


彼女がいなければ、振った相手を抱きしめるのは全然いいことだと思う。



でも、彼女がいるんだから……その彼女だけを大切にしなきゃいけねぇよな。


あのとき、断っておくべきだった。


俺の軽率な行動のせいで萌愛を傷つけた。


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