普通なお嬢様の極秘恋愛
「わたしも……。
自分が否定したのも、翔護が彼女いませんって言ったのも、胸が痛んだよ」

「凛……。
お互い辛いけど、一緒にいるために頑張ろうね」

真剣な眼差しをわたしに向ける翔護。
この綺麗な瞳に見つめられると、吸い込まれてしまいそう……。

「あの~、お二人さん?
わたし、いるんですけど……」

「あ、ごめっ……」

顔を近づけて、唇が重なるまであと少し。
目を閉じたところで、申し訳なさそうな花歩ちゃんの声。

ぱちっと目を開けると困ったように笑う翔護の顔があった。

わ、近い……!

いつもキスする時は目を閉じるから、こんなに近い距離で翔護の顔を見たのは初めてかも。
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