雨恋~芸能人の君に恋して~



専門学校に行ったあと、事務所が持つレッスンスタジオに行った。



私の中で消えてくれない、優紀君の残像や、開の言葉が、頭の中でぐるぐるして眠れなかった私を見た美咲が、



「どうしたの、琉宇?ひどい顔」



驚いたように言った。



私は優紀君への気持ちや、MV撮影での開とのやり取りを話した。



美咲は、そんな私の話を黙って聞いてくれた。そして、



「そっか。で、どう思った?」



くるんと綺麗に巻いた髪を揺らして、美咲が聞いた。



「どうって、なにが?」



「三槻開に告白されて、琉宇はどう感じたの?」



かっこいい開に告白されて、どきどきした。



けど、それ以上に、



「困った」



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