詩集ー七色の空ー

後ろ側


人の感情は

色に似ている


怒りは赤く

冷めると青へ

恋もまた

燃えるような赤

熱が冷めれば

青へ帰(き)す


どのような色に

なろうとも

最終的には

青い想いへ

静かに静かに

流れてく


だから空も蒼いのか

ゆえに海も青いのか


生まれる風も碧い


わたしたちを

見下ろす空は

数えきれない人の

感情を吸い上げ

青くなるのだろうか



ならば安心してもいい

橙色の悩みに染められ

紫色の嫉妬に苦しみ

黒いトラウマに侵されても

いつか

この空のように

澄み渡る日がくるから
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