早く俺を、好きになれ。
お菓子を作るのもうまいし、笑うとすごく可愛いし。
私も女の子らしくなりたいな。
オーブンで焼くこと数分。
甘い匂いが辺りに漂って来て、お腹が鳴りそうになる。
集中してやっていたから気付かなかったけど、外はもう薄暗い。
最終下校が18時半だから、何とかそれまでには仕上げなきゃ。
私のせいで帰るのが遅れたら悪いもんね。
焼き上がったクッキーはこんがりキツネ色をしていて、とても美味しそうだった。
「冷ましてから袋に入れて分けよう。マドレーヌもたくさん出来たから、試食してみようよ」
織田さんがマドレーヌが乗ったお皿を私に差し出す。
良い色に焼けて、こちらも美味しそう。
ふわふわのマドレーヌをひとつ手でつまんで口に運んだ。
「うん、美味しいっ」
甘さもそこまでしつこくなくていい感じ。