WOLF-孤独のその先-



いつだって街で見かけるのは喧嘩をして拳を血で濡らしたキョウヤの姿。





初めて話した時だって、確か私がぶつかってしまって謝ったにもかかわらず…睨みつけられたし






刺されて倒れてた時も「お前まだいたのか」
とか言われたし…







キョウヤは初めて会った時から好きだったと思う。って言ってたけどよく考えるとどの辺が好きな人への態度だったのか疑問だ。不器用なキョウヤに少し笑える。





でも実はそんな不器用さが愛しかったりする。




「そうか?」




「そうだよ。出会った当初なんて何かどこかずっと不機嫌に見えたもん」





「あぁ、それは自分でも分かる」




「分かるの?」




「お前といると、イラついてた事とか嫌な事とか忘れられんだよ」





何かそれって凄く嬉しい。





「気が緩む。背負ってるもんとか全部どうでも良くなって投げ出したくなる」




それはいい事なのか分からないけど…でも気が緩むっていうのは少し嬉しいかも。





一緒にいることに安心してくれてるって事だから。





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