史上最悪!?な彼と溺甘オフィス
「本気ですかっ!?」

私は思わず叫んでしまった。

隣のテーブルのカップルが迷惑そうにこちらに視線を向けたけど、謝る余裕はなかった。


「残念ながら冗談でこんな指輪買うほど金持ちじゃないよ、俺は」

「私がこないだ変なこと言ったから、気を遣ってくれたんですか!?
あの、あれは、私は霧島さんとずっと一緒にいたいと思ってますけど・・・
霧島さんはゆっくり考えてくれれば・・」


責任を感じさせてしまったんだろうか。

そんなつもりじゃないのに。


あたふたと言い訳する私の口を霧島さんの手がそっと塞ぐ。


「心配すんな。俺が選ぶものは絶対に外さないから。

ーーそれはお前が一番知ってるだろ??」


霧島さんは片目を閉じて、自信たっぷりに笑ってみせた。

霧島さんらしい不敵な笑み。


「それに、前にも言った通り社内恋愛はしない主義なんだ」


「え!?」


「迷ったけど、今の会社に残ることにしたから。

お前がいい女に成長してくとこを近くで見ときたいしな」


ーーしっかり楽しませてくれよ。

霧島さんに耳元でそう囁かれて、私の顔は耳まで赤くなった。
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