幼馴染みの期限
右眉を下げながら聞いてきたその質問を聞いてようやく、広海が私達のモチャモチャが進まない関係を、私が才加と大和くんに相談してたんだって誤解している事に気がついた。


……と言うか、誤解って言うのも半分正解で半分不正解、みたいな感じなんだけど。


確かに、宏美さんが来るまで私は才加とここで話をしていた。


だけど、いつも私達が紫山(しざん)で飲む時に利用している半個室の部屋の大きな衝立で区切られた向こう側の空間に、まさか才加の後を追いかけて来た大和くんが聞き耳を立てていたなんて気がいていなかった私は、こんなアホで恥ずかしい話を大声で話をしていたんだ。


***


「……広海が甘い。甘すぎて困る」


「…………はぁ??」


「驚くよね、才加。甘い広海なんて想像できないよね?でもね、とにかく甘いの。甘々なの。今まで24年間、女扱いなんてされた事なんて一回も無かったし、ずっとひどい態度だったでしょ?何か付き合うようになったらすごい甘くて……何て言うの?あの袋で三種類入ってるチョコのさ、ブラックだって思ってこっちは食べたのにミルクのやつだった、みたいに甘いの。とにかく予想外で想像以上の甘さなの」


「……樹里、あんた何言ってるの?全く意味分かんないんだけど」


呆れたように言ってるけど、こっちは本気で戸惑って、本気で相談してるんだから、私の本気を感じて欲しい。


……ちょっと分かりにくい例えだったかもしれないけど。
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