(続)病弱女子とお医者様

試合

【咲】

今日は日向葵と龍くんの試合があるから
家族みんなで応援に行く。

葵結はきっと彩ちゃんと見るんだと
思うけど…。

葵も極力家族の行事とかには休みを
取ってくれる。

どうしても会議があるときは無理だけど…。

葵「咲顔色悪いけど…。」

 『そう?大丈夫だけど…。』

嘘。本当は大丈夫じゃない。

体調がものすごく悪いけど、日向葵と
龍くんのサッカーを応援しに行きたい
から…。

葵「はい。」

そう言って渡されたのは体温計。

 『大丈夫だって。』

葵「大丈夫かどうかは熱を測ってから。
  速く測らないと日向葵の試合が
  見れないよ?」

日向葵の試合は見たいからしょうがなく
脇に挟む。

でも、今熱があることは自分がわかって
いるから、脇に緩く挟む。

―ピピピピッピピピピッ

葵「はい、見せて。」

素直に体温計を渡す。

葵「はぁ。脇に緩く挟んだの丸わかり
  だから。しょうがない。体調悪く
  なったらすぐ言うんだよ?」

 『わかった!葵ありがとう!』

そう言って葵の頬キスをする。

葵「体調悪くなって熱出たら、
  明日病院だからな?」

 『えっ…。』

葵「当たり前だろ?」

 『ブ~ッ。』

葵「小さい子じゃないんだから…。」

そんなこんなで日向葵の試合会場に
向かった。
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