不器用な彼が隠した2文字



中学2年生から2年間付き合って、卒業と同時に晴希が引っ越して。


遠距離恋愛という選択をできなかった私たちは、卒業と同時に別れた。



それから1年は晴希への未練と後悔を引きずって…



だけど、このネックレスを探してくれた朝比奈先輩を好きになってからは、


もう晴希のことは過去として見れるようになったのに…。






「…ごめん、私もう好きな人いるから」






その言葉に、少しうつむいた晴希の表情はよく見えない。



「そっか…そうだよな。

…付き合ってるの?」




「付き合っては…ないけど…」



「じゃあ俺にも少しはチャンスあるよね」





あの頃と同じ爽やかな笑顔を見せて、晴希は自分の席に着いた。







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