不器用な彼が隠した2文字
『朝比奈先輩!?』
驚く有紗の顔が、見えもしないのに想像できて。
きっとすげぇニヤついてるんだろうなって思ったら、可笑しかった。
『明日一緒にお弁当食べませんか!?』
「あー、食堂でもいいか?」
『朝比奈先輩って、いつもお弁当じゃないんですか?』
「ああ、親忙しいし、作るの面倒だし」
そう言ったら、少し黙って、緊張したように。
『私、作っていってもいいですか…?』
まあ、そんな理由で、有紗が弁当を作ってくれた。