フテキな片想い
「じゃあ、美雨ちゃんと児玉が姉弟っていうのは、嘘なの?血の繋がりはないんだよね?当然のごとく」
「すみません」
私は頭を下げる。
「でも、弟みたいに思っているのは、嘘じゃありません。実際に、私の方が真央より誕生日が早いので___」
頭を下げたまま、そう言い切った後で、じっと視線を上げる。
先輩と目が合うと彼女はにこっと笑顔になった。
「何だー、そういうことだったかー。いや、姉弟にしちゃ、全然似てないなぁって思ってたんだよね。児玉ってさ、眼光鋭くて、どっちかっていうとキツネ顔じゃん?美雨ちゃんはさ、目がくりっと大きくて、若干、垂れ目気味で、タヌキ顔だから」
「……タヌキですか?」
「いや、カワイイって褒めてるの。あんまり気にしないで」
幡谷先輩はそう言いながら、右手を顔の前で振った。
「ねぇ、美雨ちゃん。私たち、友達になろうか?」
「えっ?」
「何か、美雨ちゃんともっと話したり、休日に出掛けたりしたいなって、今、思った。嫌ならいいけど……」